ネヴィル・ブロディについて
ネヴィル・ブロディは、自身を「ビジュアルランゲージ」と称する。創造的なクリエイティブディレクター、デザイナー、タイポグラファー、ブランド戦略家として、40年以上にわたり活動を続けその実績は世界でも高く評価される。デザインの境界を突破し、イノベーションを開拓するその姿勢と、卓越性を探究する精神はスタジオのアプローチに大きく影響を及ぼしている。
ネヴィル・ブロディは、常に実践的なクリエイティブディレクターでありデザイナーで在り続ける。1970年代後半にロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング(現ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション )を卒業した後、パンクバンド向けの象徴的なアルバムジャケットのデザインを制作し、注目を集めた。その後、1980年代に手掛けた雑誌The FaceとArena のアートディレクションの仕事で、その存在は世界的なものになった。1990年代後半以来、ネヴィル・ブロディはBBC、タイムズ、サマセット・ハウス、ロイヤルカレッジオブアート、テートギャラリー、チャンネル4など、英国で最も有名な芸術と文化ブランドにおいて画期的な作品を制作し続けてきた。
ブロディ・アソシエイツのチームを率いて、コンセプトから完了までブロディ・アソシエイツのプロジェクトに深く関わり、英国ブランドとビジネスとの強力なつながりを維持するだけでなく、今日においては、サムスン、ヤマハ、LVMH、GAP、ユニクロ、ザ・コカ・コーラ・カンパニー、ナイキ、ニコンなどの世界の大企業の事業に関わっている。
また一方で、仕事と新しいベンチャーの普及を通じて、創造性の探究を積極的に挑戦している。1991年、ネヴィル・ブロディのタイポグラフィへの情熱は、FUSEの創作につながり、最も急進的で実験的なアートフォームを包括する出版物となった。また、2011年には、アンチ・デザイン・フェスティバル(ADF)をロンドンで開催し、デザイン分野にわたって新しいアイデアとメディアを模索し、現代的なデザインスケープに挑戦した。
長年にわたるデザイン界への貢献が認められ、2011年に英国における最高峰のデザイン団体
ロイヤル・デザイナー・フォー・インダストリー(RDI)として叙任、そして2010年のプリンス・フィリップ・デザイナーズ・プライズでの特別賞受賞など、多くの業界団体および組織によって認められる。作品の多くは、世界中のギャラリー、博物館、図書館で紹介され、1991年に設計された書体Blurは、ニューヨーク現代美術館のパーマネントコレクションに加わる。
ネヴィル・ブロディは、クリエイティブな教育分野にも情熱を注ぎ、現在はロンドンのロイヤルカレッジオブアーツのビジュアルコミュニケーションの教授を務める。創造的な教育が直面する将来の課題に対する世界的な認識を高めるために、D&AD(Design and Art Direction UK))のプレジデント2012–2013年の任期を務め、業界のサポートと変革の必要性を主張した。世界中で講義を続け、業界の代弁者として働き、デザイン教育をサポートし、次世代の育成を支援し続ける。
ネヴィル・ブロディにとって、あらゆるデザインの背後にある考え方とプロセスは、結果と同じくらい魅力的で重要であり、デザインスタジオに受け継がれ、彼らを導く哲学である。